飲食店の内装をするときにDIYで工事をしてもいいか

飲食店の内装工事をする場合、自分自身つまりDIYで工事を実施できます。ただしライフライン系は有資格者のみ工事可能です。また工事内容を設計士などと相談して決めておくことで、トラブルを回避できます。
飲食店の内装をDIYでやってみたいと考えている人は少なくありませんが、実際にDIYですべての工事を行うことは可能でしょうか。また、DIYで飲食店を開業するメリットや注意点、開業をするうえでのポイントなどを理解しておくことで満足できる結果につながる可能性が高いです。実際にDIYでどの範囲まで工事ができるかを理解しておくと、実践するチャンスが高くなります。

DIYで飲食店の内装工事が可能な範囲

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DIYで飲食店の内装工事をすることは、100パーセントではありませんが可能です。100パーセントではないというのは、法律で資格取得者のみが工事可能な電気・水道・ガス工事を除くからだといいます。自分でできそうだと思っても決して実行に移さず、必ずプロに任せてください。
なお、一部の業者の中には大工や内装工事を経験している人を派遣し、床の張り方や部材の選び方などをはじめ、内装工事や大工工事などをDIYしたい飲食店の店主と一緒に行うサービスを提供していることもあります。初めてでよくわからないけれどとにかくやってみたいと考えている人なら、1人で実施するよりもプロの視点から指導をしてもらって行うことで、満足できる店舗になる可能性が高いです。
DIYでできる工事は、天井・壁塗りや床のタイル張りなどをはじめ、家具などの塗装があげられています。床や壁は面積が広いため、コンセプトに従った完成させなければなりません。事前に床や壁・天井などの素材や塗る色などを決めておき、自分でできる時間を作って実施することが必要となります。なお、デザインだけプロに任せ、一部工事をDIYで済ませるなどの方法も可能となっているため、事前に工事業者とよく確認して納得できる形で完成させることが重要です。
また、打ち合わせの時にDIYを希望することで設計師と相談しながらDIYする場所を決めることができます。自分たちだけで納得できるコンセプトの店舗を作ろうと考えるのではなく、プロに任せる部分は任せ、できる範囲だけDIYを実施することで満足できる形でオープンすることが可能です。

DIYで飲食店の内装をするメリット

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DIYで飲食店の内装工事をするメリットは、コストを抑えられることです。工事業者にすべてを任せてしまうとどうしても人件費などで費用がかさんでしまうため、コストを抑えて開店をしたいと考えている人には不向きといえます。その点DIYでできる限り工事をすることで、材料費のみで店舗の内装を済ませることが可能です。
浮いた費用を地元のフリーペーパーやネットでの宣伝費にする、調理器具や料理の材料などにすることもできます。自分自身でDIYをすれば、ちょっとした故障であれば定休日に直すことができるスキルを身に着けられるのもメリットの一つです。
自分で工事をすれば、こだわりのある部分を自分の思い通りにできるところもメリットといえます。業者の中にはすでにパターン化されている内装の中から選ばなければならないなど、デザインを決めるときに不便な部分があることも事実です。
また、設計時には納得できる説明をしてもらったのに、完成時には自分で満足できない結果になっていたなどのトラブルが発生することもあります。DIYで自分が工事すれば思い通りの結果につながるため、トラブルが発生することは少ないです。工事関係者のスケジュールを待たなければオープンできないなどの、トラブルを回避することもできるでしょう。
「店主自ら手作りで仕上げたお店」など、宣伝文句にすることもできます。コンセプトによりDIYすることで顧客に訴求する可能性はあります。自分で手をかけた店だと多くの人に理解してもらうことで店の印象を強くすることができますし、宣伝材料としても好印象を与える可能性は高いです。

DIYで飲食店の内装工事をするときの注意点

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自分でDIYの内装工事をする場合、事前に必要な工具をできる限り購入しておいたほうがいいです。ホームセンターなどではDIY用具をレンタルしているところもありますが、内装工事を行う場合長期間レンタルしてしまうため、経済的な負担が大きくなります。購入したほうが割安となるため、必要な道具は必ず事前に揃えておいてください。
どんな道具を使うのかわからない場合は、初期の内装工事で使う分はホームセンターなどでレンタルし、購入して使ったほうがいいと感じる物はできる限り早めに購入して揃えてください。自分の身を守るヘルメットや軍手などは、事前に必ず購入して工事を実行することも重要なポイントといえます。
空間全体のバランスを見て工事することが難しい場合もあるため、設計士などの第三者にアドバイスしてもらうことも必要です。自分だけで工事をしているとどうしてもカラーや質のバランスの良し悪しがわからないことが多いため、プロならではの視点でアドバイスしてもらい最適な工事をすることが大切となります。地域により景観を規制する法律があるため、法律を順守できる内装・外観化を相談しておくことも忘れないでください。
資格がない人でも工事が可能な場所はありますが、その中でも耐久性が高くなければトラブルになりそうなところはプロに任せたほうがいいです。耐久性が高くないと使用している間に破損・変形してしまってスタッフや利用客にけがをさせてしまうようなトラブルになる可能性があるため、事前にプロに相談して耐久性が高くなければならないところはプロに任せると伝えてください。

開業までにDIYでやるべきポイント

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DIYで開業までに内装工事を行う場合、周囲への配慮をすることも大切となります。開業する場所が住宅密集地や雑居ビルなど他の人が多くいる場合、DIY工事をする前に必ずビルや建物のオーナー、近隣住民へ挨拶しておくことが重要です。工事の内容に関してもできるだけ具体的に伝えておくことで、日づけと工事を理解してトラブルを避けることができます。工事中には騒音や悪臭などのリスクがあるため、事前に話を通しておけばトラブルを回避できる確率が高いです。
工事をする前に必ずスケジュール調整をすることも大切となります。開店前で非常に忙しい中DIYを行うため、開店予定日までに間に合うかどうかのリスクがあるからです。業者側の工事予定が混雑しているなどの理由で予定が延びるように、自分たちの作業効率が悪くて開店を送らせてしまうリスクもあります。
絶対に開店までに作業を完了できるようにあらかじめ日付に余裕をもってスケジュール管理を済ませることが必要です。 建物の構造を理解して設計師と工事内容を打ち合わせたうえで、自分たちの理想となる工事をすることも大切となります。壁を抜いてしまうことでトラブルが発生するなどの可能性は少なくありません。安全で納得できる形で店舗をオープンさせたいと考えるなら、情報をよく確認したうえで安全性に問題がありそうな場合はプロにまかせるなど、的確な工事の進め方が可能です。
安全性とスケジュールの調節を適切に行うこと、ケガをしないように注意をすることなどが開業までに行うポイントといえます。

飲食店の店主が自分でDIYをして内装工事をすることは可能ですが、法律で有資格者のみ工事が可能となっているライフラインは不可能です。天井や床・壁面のペンキ塗りや備え付けの棚などを改良・塗装してより良い物に生まれ変わらせることで、コストを抑えて工事することができます。コストだけではなく業者のスケジュールなどの管理をしなくてもいいのも、ポイントです。